お知らせ

第93回労働問題研究会(弁護士社労士勉強会)振り返り

2021年12月17日 お知らせ


12月8日に開催された第93回労働問題研究会の振り返りをお届け致します。

今年最後の労働問題研究会となりました。今年1年、大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。

【労働相談持ち寄りコーナー】
事業の一部を休業することとなったが、シフトで就業日が特定されるアルバイト従業員への休業手当の支払の要否について、検討しました。雇用調整助成金の実務では、支払が必要であることを前提として、支払を要する日数については、想定されたシフトを提出又は直近3か月の実績を考慮しているとの情報交換がされました。裁判実務では、労働契約においてどの程度の就労を予定していたのかが問題となり、明確な日数の定めがなくとも、当事者双方の意思を合理的に解釈をして日数が確定することになるとの意見が出されました。なお、休業に至った経緯について使用者側に過失があるようなケースでは、休業手当にとどまらず100%の賃金を支払う必要があることに注意が必要です。

【弁護士報告パート】
業務外の軽度のうつ病が発症し、寛解後に心理的負荷が「中」の出来事があり、うつ病を再発、自殺した事案について、労災認定基準とは異なり、発症後「特別な出来事は」認められなくとも、軽度のうつ病発症以前の出来事も含めて全体を一つの出来事と評価すれば「強」に該当するとして、発症悪化との業務起因性を認めた東京高裁判決について検討しました。「特別な出来事」を不要とする判決の立場には賛否両論がありましたが、労務管理上は、いったん発症をした労働者については、その増悪を防ぐために社内の産業保健スタッフや上司による適切な支援が大切、復職に際しては産業医や主治医と連携をとるとともに、当初は軽減業務に就けるなど適切な復職支援プログラムを作成、実施することが適切等の意見が出されました。

【zoom開催について】
今回もzoomで開催されました。安全に実施できるzoomにて次回も実施予定です。遠方からも容易にご参加いただけますので、zoomが初めてでご不安ということも是非、ご参加下さい。 必要であれば事前の接続テスト等もさせて頂きます。

【研究会の時間が短くなりました。】
次回の労働問題研究会は、令和4年2月7日(月)18時半~20時です。
今回に引き続き、90分で実施予定です。是非お気軽にご参加下さい。

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