判例・事例紹介
パートタイム・有期雇用労働者に関するルール変更~part1~
令和8年10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者の待遇改善を進めるため、「同一労働同一賃金」に関する施行規則や告示が改正されます。
本記事は2回に分けて、今回の改正内容のポイントをご紹介します。
1 雇い入れ時の労働条件明示事項の追加
パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れた時の労働条件明示事項として、現行の明示事項に加え、新たに「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる※」旨の明示が必要となります。
※労働条件通知書の変更が必要になります!
■ 明示事項
➢ 昇給の有無
➢ 退職手当の有無
➢ 賞与の有無
➢ 相談窓口
➢ 待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨
2 雇用管理の改善等に関する措置の内容の変更
☝ パートタイム・有期雇用労働者にも職業能力開発法が適用されることに留意しましょう。
☝ 職務の内容や成果等を公正に評価して昇給に反映する等、公正な評価により賃金を決定することが望ましいです。
☝ パートタイム・有期雇用労働者の過半数を代表する者(パ有過半数代表者)について
■ パ有過半数代表者の要件(いずれにも該当する必要があります。)
① 管理監督者(労働基準法第41条2号に規定する監督又は管理の地位にある者)ではないこと
② パートタイム・有期雇用労働者法(パ有法)第7条の規定により意見を聴取される者を選出することを明らかにして実施される投票・挙手等の方法による手続きにより選出された者であって、事業主の意向に基づき選出された者ではないこと
■ パ有過半数代表者として正当な行為をしたこと等を理由として解雇等の不利益な取り扱いをしてはいけません。
■ パ有過半数代表者が事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮(事務スペース・事務機器の提供等)をしなければなりません。
☝ パ有者法第12条の福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)のほか、物品販売所、病院、診療所、浴場、理髪室、保育所、図書館、講堂、娯楽室、運動場、体育館、保養施設、駐車場等の施設の利用に関する便宜の供与の措置を講ずるように配慮する必要があります。
☝ パ有法13条の正社員転換推進措置を講ずる場合
➢ 正社員等への転換のための制度を設けるとともに複数の措置を講ずることが望ましいです。
➢ 面談やメール等の活用により、パートタイム・有期雇用労働者の意向を確認し、配慮する必要があります。
☝ 待遇の相違の内容等を説明する場合
➢ 説明方法
「資料を活用し、口頭により説明する方法」または「説明すべき事項を全て記載した容易に理解できる内容の資料を交付する等の方法」によることが望ましいです。
➢ 説明の求めがない場合における周知等
労働契約の更新の際に、待遇の相違の内容等について容易に理解できる内容の資料を交付することや、説明を求めることができるよう周知しておくことが望ましいです。
☝ パートタイム・有期雇用労働者との話合いの機会を設けること又はアンケートを実施すること等により、意見を聴く機会を設けるよう工夫しましょう。
☝ 正社員等への転換制度の内容、転換実績をパートタイム・有期雇用労働者に明示するよう努めるとともに、ウェブサイトへの掲載等により定期的に公表することが望ましいです。
以上
